国によって違う広告の捉え方

外国語から日本語へ!広告翻訳の難しさ

外国語から日本語へ。日本語から外国語へ。意味を通すだけならば、辞書片手に翻訳すれば済む話です。しかし、現地の人に伝わるように翻訳するのなら不十分過ぎます。広告を翻訳する場合、広告ターゲットを見定めなければ「広告」の意味がありません。
広告を翻訳するには、広告の翻訳を専門とするプロに任せるのがベストと言えるでしょう。

アニメ映画の場合

例えば日本でも社会現象にまでなった、アニメ映画の広告のケースです。日本ではキャッチコピーが全面的にプッシュアップされ、主人公の覚悟が強調された広告になっていました。一方でアメリカの方では、映画の公開日が日本以上に強調されています。映画の広告は日本のように情報ではなく、ビジュアルで伝える傾向が強いからでしょう。アピールするのは、映画公開日だけで十分過ぎるのです。
もちろん中には、キャッチコピーが載っている海外の広告もありました。でもキャッチコピーと言っても、シンプルに留まっています。広く伝えるには、国に合わせた広告のやり方が必要になるのです。

国の規制が日本とは違う

広告の翻訳で厄介になるのが、国による規制でしょう。日本では問題ない言葉でも、他の国では絶対タブーの場合もあります。
1999年のこと。プロサッカー選手のユニフォームに描かれている文字が、大変な問題になりました。サッカー選手の着ているユニフォームも、一種の広告です。メインのスポンサーには、最も目立つ胸部分に企業名が描かれています。ところが、企業名そのものが現地では性的な言葉として捉えられてしまいました。そのまま企業名を出してしまったら、色んな意味で大変です。そこで企業の主力商品をユニフォームに表示することにより、難を逃れたという訳です。

訳したら危ない言葉

現地の言葉に直したら危ない意味になるのは、日本語も同じ。例えばイタリア語で「乾杯」は、日本人の耳には奇妙に聞こえてしまいます。
また日本語で偉い人を意味する「閣下」は、イタリア語ではお下品な言葉に聞こえるもの。広告で使ってしまったら、大事故です。